「動詞を助ける言葉」である助動詞。こちらでは、 can / could を取り上げていきます。
その前に助動詞のポイントを押さえておきましょう。
- 助動詞は「動詞」と一緒に使う
- 1つの動詞に使えるのは1つの助動詞だけ
- 助動詞のあとに「動詞の原形」
- 助動詞の否定文は後ろに not をつける
- 助動詞の疑問文は助動詞を文の最初に置く
can の意味と使い方
can には、「~できる」(能力)、「~をしてよい」(許可)などの表現をすることができます。
文の作り方は、主語 + can + 動詞の原形 です。
意味ごとに例文を見ながら理解していきましょう。
「~ができる」(能力)の can
I can speak Japanese. (私は日本語が話せます。)
She can drive a car. (彼女は車の運転ができます。)
We can play soccer. (私たちはサッカーができます。)
否定形は、canの後ろにnotをつけます。can not/cannot/can’t と3種類であらわすことができ、いずれもその後に動詞の原形がきます。
I can’t run any more. (これ以上走れません。)
疑問形は、Can + 主語 + 動詞の原形 ?
Can she ski? (あなたはスキーができますか?)
※ここで気をつけてほしいのは、「英語を話せますか?」の質問をする際など、相手に尋ねる場合には、Do you ~?で聞くほうが適切な場合が多いということです。Can you speak English? で、相手の能力を聞いていることになり失礼な印象を与える場合があります。その場合は、Do you speak English? が適切な尋ね方です。
「~をしてよい」(許可)の can
You can go home now. (もう帰宅していいですよ。)
She can read my book. (彼女は、私の本を読んでもいいですよ。)
疑問形 Can I ~?「~してもよいですか」(許可を求める)
疑問形で、Can I + 動詞の原形?で、「~してもよいですか」の許可を求める表現になります。
Can I go to the toilet? (トイレに行ってきてもいいですか?)※米英語ではtoiletとは言わず、bathroomなどを使います。
Can I speak to you? (お話ししてもいいですか?)
Can I ask you a question? (質問してもいいですか?)
疑問形 Can you ~?「~してくれませんか」(依頼)
疑問形で、Can you + 動詞の原形?で、「~してくれませんか」のお願いをする表現になることもあります。
Can you help me? (わたしを手伝ってくれませんか?)
Can you take it home? (それを家に持って行ってくれませんか?)
✂ – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – -✂
基礎となる中学英語での can はここまで覚えると十分だと思います。
can にはそれ以外にも、(推量)「~する可能性がある」「~することがある」、(否定形のcan’t / cannotで)「~のはずがない」、(提案・命令)「~してはどうか」、(不平)「~してもいいではないか」という意味もあります。
Could の意味と使い方
could は can の過去形です。ですので、「~できた」の過去の能力の意味を持ちます。
使い方は can と同じです。
肯定文: 主語 + could + 動詞の原形
疑問文: Could + 主語 + 動詞の原形 ?
否定文: 主語 + could not + 動詞の原形 (短縮形 couldn’t) 
I could swim fast as a child. (子供の頃は、速く泳ぐことができた。)
He couldn’t use chopsticks. (彼は箸を使えませんでした。)
could は can の過去形だけではなく、can と同じように「許可を求める」や「依頼する」意味を表現することもできますが、can よりも丁寧な言い回しになります。
疑問形 Could I ~?「~してもよろしいですか」(丁寧に許可を求める)
疑問形で、Could I + 動詞の原形?で、「~してもよいですか」の許可を求める表現になります。
Could I ask you a favor? (お願いしてもよろしいですか?)
Could I take this seat? (こちらの席に座ってもよろしいですか?)
Could I have your name? (お名前を伺ってもよろしいですか?)
疑問形 Could you ~?「~していただけませんか」(丁寧に依頼する)
疑問形で、Could you + 動詞の原形?で、「~してくれませんか」のお願いをする表現になることもあります。
Could you call me at 5? (5時にわたしにお電話いただけませんか?)
Could you bring that box? (その箱を持って来ていただけませんか?)
✂ – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – -✂
基礎となる中学英語での could はここまで覚えてくださいね。

そして、could には上記以外にも、「(条件によっては)~ということもあり得る」、「~のはずがない」、(仮定法・過去)「~なのに」、「~したい気がする」、「~してもよさそうなものだ」、などの意味もあります。










